ACCESS InputBoxのキャンセルでエラーを出さない方法

InputBoxのキャンセルでエラーを出さない方法

ACCESSではInputBox関数を使ってユーザーへの入力を求め、その結果を次の処理に利用することが可能です。

しかし、入力を途中でキャンセルされてしまうと、次工程で入力値を利用する前提としていた処理で下記のようなエラーが出てしまうことがあります。

これではユーザーも困ってしまいますね。
InputBoxを利用する際には、キャンセルされてもこうしたVBAのエラーが出ないように考慮しておきましょう。

今回は、InputBoxのキャンセルでエラーを出さない方法をご紹介します。


こんにちは。
はこにわガジェット (@hakoniwagadget) です。

ACCESSを使った売上管理、顧客管理などのデータベース開発を行っています。
ACCESSは使いこなすために少しスキルが必要なものの、うまく活用すればExcelよりも業務の効率化が図れます。
この記事ではACCESSで実際に作成したフォームやレポートを、その作成方法と共にご紹介していきます。

InputBoxのキャンセル検知方法

InputBoxでユーザーがキャンセルした際にエラーを出さないようにするためには、まずキャンセルを検知する必要があります。
その際に利用できるのが、StrPtr関数です。
StrPtr関数は、引数に指定された文字列のアドレスを返す関数です。

StrPtr関数の構文は以下の通りです。

InputBoxの戻り値(入力値)をStrPtr関数の引数に指定すると、キャンセルされた場合には値が0になります。
これを利用してInputBoxの入力がキャンセルされたかを判別するのです。

InputBoxのエラーを回避するプロシージャの書き方

では、上記のStrPtrを利用して、InputBoxでのエラーを回避するプロシージャを作成してみましょう。

上記は、seikyu_biという変数に、InputBoxで入力された値を格納するプロシージャです。

まず最初に

でseikyu_biという変数にInputBox関数で入力された値を格納します。
その後、

の部分でStrPtr関数を使って、seikyu_biに入力された値を判定します。
StrPtrの結果が0、つまり、InputBoxでキャンセルされていた場合は、

でメッセージを出しつつ、Exit Subで処理を中断しています。

実際にキャンセルをすると以下のメッセージが表示されます。

このように、StrPtr関数を使ってInputBoxでのキャンセルを検知してエラー処理ルーチンを作成すれば、ユーザーにとってもわかりやすいシステムを構築可能です。

このあたりまで考慮してシステムを作れるとよいですね。

以上、InputBoxのキャンセルでエラーを出さない方法をご紹介しました。


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