ACCESS リンクテーブルのデメリット
ACCESSでデータの入ったバックエンド部分と、フォームやプログラムの入ったフロントエンド部分を分ける機能がリンクテーブルです。
この機能を利用することで複数人で利用する際に同じデータを共有できたり、機能を修正した際に簡単に最新データを反映できたりします。
一方でACCESSに慣れない方が多い環境ではリンクテーブルでの運用には一定のデメリットもあります。
今回は、リンクテーブルのデメリットをご紹介します。
こんにちは。
はこにわガジェット （@hakoniwagadget） です。
ACCESSを使った売上管理、顧客管理などのデータベース開発を行っています。
ACCESSは使いこなすために少しスキルが必要なものの、うまく活用すればExcelよりも業務の効率化が図れます。
この記事ではACCESSの基本的な使い方をご紹介していきます。
目次
リンクテーブルのデメリット
ACCESSのリンクテーブルは非常に便利な機能ですが、以下のデメリットもあります。
ACCESSファイルの置き場所を変えた時にリンクの張り直しが必要
最も大きいのがこれでしょう。
ACCESSのリンクテーブルは、リンク先のファイル（バックエンドファイル）の置き場所を変えた際に、リンクテーブルマネージャーでのリンク再設定が必要になります。
そのため、パソコンを買い替えた時などはリンク再設定が必要となり、この方法がわからなくて困る、という方が多いようです。
リンクテーブルを変更する方法について以下の記事にまとめておりますのでご参照ください。
最新ファイルを間違えやすい
また、リンクテーブルを利用していると最新ファイルを間違えることも多くなりがちです。
パソコンから起動するフロントエンドファイルはいつも利用しているので間違えることは少ないのですが、データの参照先となるバックエンドファイルを、バックアップを取るなどして複数作成している場合、いったい自分がいつも使っているのはどのファイルなのかわからなくなるケースが散見されます。
こうしたことにならないよう、フォルダには常に最新版のファイルのみを置きバックアップのファイルの場所は変える、ファイルの命名をきちんと行って細心のファイルがすぐわかるようにする、などの対処を行いましょう。
また、リンクテーブルマネージャーを見れば、利用しているファイル名とファイルパスがわかりますので、そこを参照するのが一番確実です。
上記がリンクテーブルマネージャーの画面で、赤枠部分に利用しているファイル名が表示されます。
以上がリンクテーブルのデメリットですが、実はパソコンやACCESSの操作に慣れた方であればあまり問題になりません。
パソコン操作に不慣れな方の場合は最新ファイルの置き場がわからずにトラブルになることがありますので、その点だけ注意しましょう。
リンクテーブルとは
それでは、改めてリンクテーブルについても説明しておきます。
リンクテーブルとは、ACCESSの機能の一つです。
1つのACCESSファイルを、テーブルのみが含まれるバックエンド部分と、クエリやフォーム、VBAなどが含まれるフロントエンド部分に分けることで、運用やデータ管理を効率化するための仕組みです。
フロントエンドファイルからバックエンドファイルにはWindowsのショートカットのようにリンクを貼る形になります。
リンクテーブルを使用すれば外部のテーブルを参照して、あたかもフロントエンドファイル内にテーブルがあるかのように扱うことが可能です。
上記の図では、ユーザーはリンク元ACCESSファイルのみを利用し、リンク先ACCESSファイル自体は直接操作しません。
リンクテーブルのメリット
この記事ではリンクテーブルのデメリットを取り上げていますが、一方でリンクテーブルのメリットもあります。
利用者が誤ってテーブルを削除することがない
ACCESSはテーブルに格納されているデータが命ですから、不慣れな利用者によってテーブル自体を削除されてしまうことは避けなければいけません。
リンクテーブルにしていれば、誤操作によってリンクを解除してしまったとしても、テーブル自体を削除することはできないので安心です。
ただし、データ自体の書き換えはできてしまうので、参照先ファイルの定期的なバックアップは必要でしょう。
ACCESSを修正した際にデータの入れ替えが簡単
もう一つのメリットは、ACCESSの修正時にファイルの入れ替えが簡単なことです。
リンクテーブルを利用せずにACCESSファイルの修正を行う場合、本番のファイルは稼働させ続け、コピーしたファイルを修正していくことが一般的です。
修正にも一定の時間がかかりますので、修正が完了するまでの間、本番ファイルには新しいデータが入力されていきます。
そのため、修正が完了した時点で、修正したACCESSファイルに、本番ファイルの最新データを反映させるという処理が必要になります。
この際、テーブルレイアウトが変更されていなければ、リンクテーブルマネージャーで修正したACCESSファイルが参照するテーブルを、本番ファイルに変えれば簡単に最新データを反映させることができるのです。
ACCESSは運用を開始してからも修正をして改善していくことが多くなりますので、こうした運用後のデータの言えれ替えにはリンクテーブルが大いに役立つでしょう。
以上、リンクテーブルのデメリットをご紹介しました。
ACCESSを使いこなせば、業務の効率化や自動化が実現できます。
しかし、自分でACCESSを学ぶには時間がない、難しそうで不安、という方も多いでしょう。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。
