ACCESS データ型の種類と使い分け
ACCESSでテーブルを作成する際、必ず設定しなければいけないのが各フィールドのデータ型です。
データ型の種類が多くて何を選べばよいかわからない、というのが初めてACCESSを使われる方のお悩みとして多いと思います。
そこで今回は、ACCESSで使用するデータ型の種類と使い分けについてご紹介します。
こんにちは。
はこにわガジェット (@hakoniwagadget) です。
ACCESSを使った売上管理、顧客管理などのデータベース開発を行っています。
ACCESSは使いこなすために少しスキルが必要なものの、うまく活用すればExcelよりも業務の効率化が図れます。
この記事ではACCESSの基本的な使い方をご紹介していきます。
目次
データ型とは
そもそも、データ型とは何でしょうか。
EXCELの場合、セルには文字でも数字でも入力が可能です。
そして、入力した値をパーセント表示したい、小数点以下を何桁まで表示したい、といった場合は書式でセルごとに対応していきます。
一方で、ACCESSはフィールドごとに入力可能な値をあらかじめ決めておきます。
このため、同じフィールドである行はテキストだけれど、ある行は数値になるというような入力ミスの発生を防ぐことができます。
そして、このフィールドにはこういった値が入りますよ、とあらかじめ決めておく際に利用するのがデータ型です。
ACCESSでテーブルをデザインビューで開くとデータ型の設定画面が出ます。
ここで、フィールド単位にデータ型が設定できます。
データ型一覧
以下がデータ型の一覧です。よく使う、主要なもののみ記載しています。
データ型 | 説明 | サイズ |
短いテキスト | 比較的短い文字を入力できます。一般的なテキストを入力するフィールドはこちらを利用します。 | 最大255文字 |
長いテキスト | 長い文章を入力できます。以前はメモ型と呼ばれていました。改行などをしたい場合はこちらを選択します。 | 最大 1 GB (ただし、長いテキストを表示するコントロールは最初の 64,000 文字までに制限される) |
数値型 | 数値のみ入力できます。数値型にはさらに細かい区分がありますので、後述します。小数点以下の表示桁数の設定も可能です。 | 1、2、4、8、または 16 バイト |
日付/時刻型 | 日付と時刻が入力できます。さらに細かく、書式で日付のみ、時間のみ、日付時間併記等を選択できます。 | 8バイト |
通貨型 | 通貨のデータを入力できます。\マークや3桁区切りのカンマを自動設定できます。小数点以下の表示桁数の設定も可能です。 | 8バイト |
オートナンバー型 | 新しいレコードができるたびに、ACCESSが自動的に番号を付与するフィールドです。主キーのフィールドに使用します。 | 4バイト |
Yes/No型 | TrueかFalesの2種類のデータのみ入力できます。Falseの場合は0、Trueの場合は-1が数値として保存されます。 | 1バイト |
数値型の詳細分類
さらに数値型は細かく分類されます。
それぞれを解説していきましょう。
データ型 | 説明 | VBAでのデータ型 |
バイト型 | 0~255の整数に使用します。 | Byte |
整数型 | -32,768~+32,767の整数に使用します。 | Integer |
長整数型 | -2,147,483,648 ~ +2,147,483,647 の整数に使用します。 | Long |
単精度浮動小数点型 | 最大有効桁数が 7 桁の -3.4 x 1038 ~ +3.4 x 1038 の浮動小数点値に使用します。 | Single |
倍精度浮動小数点型 | 最大有効桁数が 15 桁の -1.797 x 10308 ~ +1.797 x 10308 の浮動小数点値に使用します。 | Double |
上の方が扱える数値の範囲が狭く、下の方が扱える数値の範囲が広くなります。
というと、すべてのフィールドを倍精度浮動小数点型にしておけばよい、と思うかもしれませんが、下に行くほどフィールドで確保する記憶領域が多くなるため、データベースが重くなります。
使用するデータに合わせて数値のデータ型を選択しましょう。
一般的には整数だけを扱う場合は長整数型、少数が入る場合は倍精度浮動小数点型にしておくとよいでしょう。
データ型設定の注意点
ACCESSではフィールドのデータ型は非常に重要です。
データ型を設定したテーブルを元にフォームやレポートを作成していくのですが、後からテーブルのデータ型を変更すると、それを元に作成したフォームやレポートもすべて変更しなければならなくなります。
データ型は慎重に選択しましょう。
開発中、開発後に良く発生するデータ型を変えなければいけないケースには以下のものがあります。
こうしたケースが発生しないようにテーブル設計時に注意下さい。
数値型で小数点以下の数値表示が必要になる
元々は整数しか入らないと思って長整数型にしていたフィールドに小数が入るケースです。
長整数型から倍精度浮動小数点型などに変更しなければいけません。
数値型の桁数が足りなくなる
それほど大きな数値が入らないと想定して整数型にしていたフィールドに、桁数の大きな数値が入るケースです。
整数型から長整数型などに変更しなければいけません。
テキスト型の文字数が足りなくなる
短い文字しか入らないとと想定して短いテキスト型にしていたフィールドに、長い文章が入るケースです。
短いテキスト型から長いテキスト型に変更しなければいけません。
データ型はACCESS特有の機能ですので、初めての方にはとっつきにくいかもしれません。
しかし、ここを理解できればACCESSの使いこなしに近づくことができます。
以上、データ型の種類と使い分けをご紹介しました。
ACCESSを使いこなせば、業務の効率化や自動化が実現できます。
しかし、自分でACCESSを学ぶには時間がない、難しそうで不安、という方も多いでしょう。
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最後までお読みいただき、ありがとうございました。